国の大借金と選挙

【今年度末には1093兆円に】
 有名な「日本の借金時計」の今現在の数値は1074兆6882億円。少し前に1000兆円を超えてマスコミで広く報道されたが、毎日確実に増え続けている。

 あまり知られていないが、前回の東京オリンピック直後の1975年頃までは、実は「国の借金」はほとんど存在しなかった。それが1997年には355兆円、2000年には492兆円、2010年には882兆円、そして現在は1074兆円にまで膨らんでしまった。

 今世紀に入ってからだけでも倍を超える。現在の国の予算が収支均衡しているのならともかく、税収入の倍の支出予算を組んでおり、10年後の数値を考えると恐ろしくなる。

【日本破たんは本当に無いのか】
 この現在の収支を一般家庭で見てみる。月収40万円の平均的家庭。この家の支出は月62万円。生活費は26万円だが、年金や医療などの社会保障費が21万円、借金の返済・利払いで15万円。不足分の22万円を借金で補っている。

 来年から給料が大幅に上がり、借金を少なくできる見込みがあればいいのだが、その見込みは全くなく、デフレーションが長く続き借金は増え続ける。そんな家庭は破たんそのものだろう。

 「国民一人あたり852万円の借金」と言われると、経済学者は、「いや国民が政府に一人あたり852万円のお金を貸しているのだ」という。日本経済は心配ないとも。

 日本政府は世界最大の資産を持っているから安心ともいう。世界一の対外純資産がある。ギリシャなどと違い、日本は国内で銀行や日銀などが政府借金の9割以上を保有している。

 日本国債もすべて円建てで、返済を迫られいざとなれば自分で紙幣を印刷できる。日本の家計貯蓄は1700兆円以上もあるから心配ない、と「日本の破綻」をあっさり否定する。

 日本の財政が厳しくなったのは、長期間に及ぶ経済不振による大幅な税収減と、票欲しさの国債発行による大幅公共投資。それと超高齢化社会到来による社会保障費の増加だろう。

【財務省は増税狙い】  
 財務省が毎年声高に国の借金を言うのは、明らかに増税狙いで、消費税のアップの目論見だろう。

 しかし、税収に見合った国の支出規模に本気で変えていかないと、日本は本当に近い将来破綻してしまうと思う。

 莫大な紙幣を印刷してハイパーインフレにし、「国の借金」を実質的に棒引きにされてはたまらない。国民個々のなけなしの銀行預金や保険が紙くず同然になったのは、日本でほんの70年前だった。

 そんな折政府は、2020年度に基礎的財政収支を黒字化するとしてきた「財政再建目標」を先送りするという。消費税率を10%に上げた増収分の使途を変更するそうだ。

 「日本の借金」について、選挙戦で争点になることを期待したいが、票を減らすだけだからどこも言おうとしない。

 「国難突破」解散と安倍首相は述べたが、「国難突破」とは大正時代か戦前か、どうにも時代錯誤のスローガンに驚いたが、「1074兆円」が国難そのものに私には思えるのだが。

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