犯人特定に新時代ーハロウィンでの車横転逮捕者

【4人逮捕、他に11人が書類送検へ】
 「クレイジー・ハロウィン」。警視庁がハロウィンの暴動で名付けた名前だそうだ。

 ハロウィンで賑わう10月28日午前1時頃、東京渋谷のセンター街で軽トラックが横転させられ、更に男らがかわるがわる車の上に乗って車体を大きく揺らす映像が翌日のテレビニュースで何度も流れた。

 警視庁は12月5日、この事件で悪質な20代の男4人を逮捕した。更に17歳から37歳の日本人6人とイギリス・フランス・ベルギー人などの外国人5人を書類送検する方針という。

【250台の防犯カメラで特定】 
 この逮捕が現行犯ならよくあることだ。ところが違う。当日は約4万人の人でハロウィンの現場はごった返していた。容疑者たちは「逃げろ」の声で一斉にその場から逃げてしまった。

 これまでは、いくら被害者が被害届を出しても、軽自動車1台、容疑者の特定も名前も所在も分からず、警察から被害者が相手にされないのはほぼ確実な事件である。

 それが違った。警視庁は捜査員43人態勢で容疑者の特定に動いた。凶悪犯罪を扱う捜査一課の初動捜査班、殺人犯捜査係、捜査支援分析センター(SSBC)が動いた。

 現場周辺などの250台の防犯カメラの映像をすぐに回収する。通常、時間が経てば上書きされて映像が消えるため、スピードが要求される。

 今回、15人のそれぞれの自宅まで帰る映像を繋ぎ合わせ追いかけたという。映像がない部分は伝統的な聞き込みなど「地取り捜査」となる。

 4人は目黒区の美容師、川﨑市の建設作業員、世田谷区の会社員、そして富士吉田市の建設業だ。日曜日の午前1時過ぎ、終電も終わっているかもしれないし、タクシーか自家用車か、電車内の映像か、高速道路料金所の映像か。山梨県富士吉田市までどうやって映像を追いかけたのだろう。

 4万人の群衆の映像の中から15人を特定して、次から次と防犯カメラを追いかけ、とうとう自宅を突き止める。その作業を今回2週間後の11月半ばには終了していたという。それには驚いた。

【捜査支援用画像分析システム】
 最近の映像分析は日進月歩のようだ。人の目で目を皿にして探すのではなく、顔認証で特定して、ソフトが防犯カメラ映像を次々と自動的に追いかけてくれるようだ。

 肉眼では確認できないような体の細かい振動を感知する最新技術の映像解析ソフトも売られていて、約20か国の警察や空港などで導入されているそうだ。不審な行動や異常な心理状態にある人を見つけ出し警戒することもできるのだとか。

 集団の中で仮装して、匿名性が高くなり、大衆心理で軽率な行動や犯罪も起こりうる。何万人もいて「現行犯逮捕でなければ、個人が特定されるわけがない」というこれまでの常識が、事件や騒動に繋がる。

 それを今回の逮捕で一気に覆すことになった。「やり逃げはできない」という犯罪への抑止力に、今回の逮捕が繋がり、犯罪捜査の新時代が到来した。

【町中に防犯カメラが】 
 今年、山手線の新型車両1両ごとに4台の防犯カメラが設置された。2020年には全車両に取り付けられる予定だとか。駅にも商店街にも道路にも、防犯カメラが溢れていて、調べようと思えばいつでも調べられる「ビックデータ」が存在するようになった。

 全世界のインターネットもメールも、時には電話も、アメリカはいつでも調べられる「ビックデータ」を保有していると伝えられる。いやはやすごい時代になったものだ。

 今日の朝日川柳から。「凄いなあでも怖いなあ監視網」(東京都 三井正夫さん)

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