レイプ被害の告発記者会見

【被害女性が実名と顔出しで告発】
 前代未聞の記者会見に驚いた。今週月曜日司法記者クラブで行われたもの。レイプの被害を受けた被害者が、実名(家族の意向で姓は伏せた)と顔出しして事件を訴え、ジャーナリストを不起訴にした捜査機関の非を問い、検察審査会に申し立てたことを伝えた。

 会見にはほぼクラブ所属の全社のマスコミが参加していたが、翌日全国紙はほとんど記事にしなかったようだ。我が家に届く朝日新聞では、今日までこれに関する記事を読んだ記憶が私にはない。

 たまたま翌朝のテレビニュースショーで、会見の映像を見て私は初めて知った。「セカンドレイプ」の恐れがあり、被害者がマスコミの前に出ることはまずない。被害者の勇気に驚いた。

【週刊新潮で特集】
 少し前に、この事件が週刊新潮で記事になtっていたことを知る。「特集 『警視庁刑事部長』が握り潰した 『安倍総理』ベッタリ記者の『準強姦逮捕状』」の見出しで。

 事件はこうだ。ジャーナリストの詩織さん28歳。加害者だと訴えるのは、元TBSワシントン支局長山口氏62歳。最近フジテレビやTBSなどで頻繁にワイドショーのコメンテーターとして登場する。首相の元番記者・首相に最も近い記者・腹心の友とも伝えられる。1年前「総理」と題する本を出版した。

 詩織さんが海外でジャーナリズムを学んでいたときに山口氏と知り合う。2015年4月4日、山口氏が日本に一旦帰国した時に、同氏からメールがあり就職相談のため面会する。レストランで食事し、2件目の店の途中で詩織さんは意識が全くなくなる。

 お酒には強いと自負しているが、この日は少しのお酒しか飲んでいない。翌朝気がついたらホテルのベッドの中で、上に山口氏がいた。薬を飲まされ眠らされたと主張する。

 詩織さんは、準強姦事件として直ちに高輪警察署に刑事告訴する。捜査の結果警察は逮捕状を取得し、成田空港で逮捕すべく彼を待ち構えた。

 しかし、捜査員の目の前を彼は通り過ぎる。警察のトップの方からストップがかかったからという。週刊新潮によると、当時の警視庁中村刑事部長からだとし、中止の指示をしたことを本人も認めているという。将来の警察庁長官候補で、官房長官の片腕ともいわれるそうだ。

 その後、検察庁により嫌疑不十分で不起訴となる。詩織さんは、警察から示談を勧められ、警察の車で警察が選んだ法律事務所に連れていかれる。警察が親切にも法律事務所に案内してくれるとは、前代未聞だ。詩織さんは、「何かしかの意図」を感じ、自分が探した別の法律事務所に行き、今日を迎える。

 逮捕状まで出て捜査がストップするというのは異例中の異例。タクシー運転手の証言、ホテルの従業員の証言、防犯カメラ映像など、どれも詩織さんの訴えを裏付けるものばかりだとか。

 「日本の法律は、必ずしも私達を守ってくれるわけではありません。当の捜査機関が、逮捕状をもみ消してしまうからです」「この国の言論の自由とはなんでしょうか?法律やメディアは何から何を守ろうとしているのか、と私は問いたいです」(詩織さん)。